前回記事【どうして「カフェベルガ」という名前なの?―カフェベルガのヒストリーその1】

ベルガーくん
ベルガーくん

「カフェベルガ」の名前の由来は分かりました。
次は吉田さんと福祉のつながりについて聞かせてください。吉田さんと発達障害の関わりは、何がきっかけで、どのように発展していったんでしょうか?

うちの息子が、学習障害の診断を受けたのがきっかけでね。障害児の「親の会」を作るために福祉の専門家を訪ねたり、つくば市独自の「教育補助員」の制度で、実際に支援員をしたりしたの。そこで支援の難しさを知って、いろいろなことを勉強したわ。

吉田
吉田

1980年生まれの息子が小学校4年生の時に、学習障害という診断を受けました。それがきっかけで、この世の中にいろんな方々がいるという意識を持ち、障害を持った人たちのことを「もっと知りたい」と思うようになりました。

それからは、実際にいろいろな取り組みを始めていきました。
そのころ全国規模で起こっていた「(障害児を持つ)親の会を作る」という動きに合わせて、つくばでも親の会を作ることを始めました。親の会の設立については、東京学芸大学の上野和彦先生が動きを示してくださっていました。
親の会を作るにあたり、筑波大の先生を訪ねたりして、そこからいろいろな専門の先生たちとのつながりが始まりました。

他にもその当時、つくば市は独自の条例で「教育補助員」の事業を立ち上げたところでした。
そこで実際に小学校・中学校で、お子さんとその学校生活に対する支援員になり、支援の難しさに向き合いました。そういった中で、ますますいろいろな機会を捉えて勉強しました。

ベルガーくん
ベルガーくん

その頃はまだ、「発達障害」という言葉もありませんでしたよね。

ベルガーくん
ベルガーくん

専門家や親御さんともつながって、実際にみんなで取り組みながら、発達障害のことを勉強していって。
そういった人たちのために何ができるのか、何をすればいいのか、ということにずっと継続的に取り組んでこられたんですね。

そうなのよ。

吉田
吉田
ベルガーくん
ベルガーくん

その親の会のメンバーが中心になって、「カフェベルガ」を運営している有限会社友遊舎ができるんですか?

そうなのよ。カピオの飲食スペースの経営のために、障害を持った方々の有志でお金を出し合って、有限会社を立ち上げたの。

吉田
吉田
ベルガーくん
ベルガーくん

関係者は、やっぱり発達障害の当事者の方々が集まったんですか?

当時は、発達障害の人は私くらいだったわ。

吉田
吉田

まだ「発達障害」という名前ではなく、脳機能障害という名前での当事者でした。身体障害や自閉症など、いろいろな障害の親たちで、有限会社友遊舎は立ち上がりました。

(次回に続く)
【どうしてカフェが福祉事業に変わったの?―カフェベルガのヒストリーその3】

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【どうして「カフェベルガ」という名前なの?―カフェベルガのヒストリーその1】